
"かくして賛美歌は、
ひとりだけの歌ではなく、みんなの歌であるとき、
その効力を発揮するのです"
H. M.

この20-30年、世界はめまぐるしく変化し、様々なことが移り変わってきました。
その中で、賛美歌においても、新しい時代に求められている「あたらしい賛美歌」が生まれ、
あらゆるキリスト教諸派・団体から、賛美歌集や小歌集を通して紹介されてきました。
目を引くのは、この混沌とした時代に求められている、「希望」と「勇気」を歌う賛美歌です。
しかし、「歌集」「教派」を超えて、みんなで賛美歌を共有することには限界があり、
多くのあたらしい賛美歌たちが、広く歌われていない現状がありました。
そこで、教派を超えて、一緒に歌いたい賛美歌歌集『みんなのさんびか』を作りました。

第1号は「希望と平和」と名付けました。
今この時代に必要とされている言葉と音楽として30曲を選定し、より身近に使っていただけるように、「くらやみから光へ」「平和をうたう」「希望をうたう」の3つのセクションで構成されています。
また、作曲・作詞者の方にお話を伺い、12編のコラムも収録しています。
作家の皆様からのメッセージ、インタビューを通して、より深く賛美歌を知れて、
読み物としても楽しめるように作られています。
賛美歌を通して、みなさまの礼拝と賛美の共なる歌、希望と平和の歌声が祝福されますよう
お祈りいたします。
コラム・コメントからご紹介

24「光さしこむ」の作詞者のメアリー(メル)・ブリングル氏とは、2022年に開催された北米賛美歌学会100周年記念でお会いし、江原個人の発表ではご参加くださり、声をかけ励ましてくださった方です。今回、この歌集にこの賛美歌を収録するにあたりご連絡したところ、こちらからの投げかけに快く応えてくださり、2ページにわたるコラムをご紹介することができました。(『みんなのさんびか1』P71-P72)
歌集を実際手にされたブリングル氏から以下のコメントをいただきました。感謝!
「歌集を送ってくださりありがとうございました。
限られた賛美歌の情報しか理解できませんが、芸術的なレイアウトやちりばめられたすばらしい写真を通して、大変魅了されています。長年親交を深め、また尊敬するカール・ダウ, Jr. 、ジョン・ベル、シャリー・マレー、リム・スイホン、H. G. シュテムフリー、アダム・タイスの現代賛美歌創作者の賛美歌と共に収録していただき大変光栄に思います。中でも、24番はフレッド・カーンの2001年の北米賛美歌学会の大会での講演を通して大きな示唆が与えられて創作したもので、私の創作賛美歌の中でも愛する1曲となっていますので、カーン氏は私にとって大切な存在です。
そして歌集の最後の"If Hope were a color you could hear; if Peace were a color you could sing . . . " ~希望が『聴こえる色』なら… 平和が『歌える色』など…ーそんな世界を”みんな”で~の詞をありがとうございます。私たちには、希望と平和が、捉えどころのないこの世界を明るくするために、確かにこのような色が必要だと心から思っています。」
今後のご多幸を祈っています。 メル・ブリングル(2025.11.28)
メアリー・ブリングルさん

「だから今日希望がある」の賛美歌をこの歌集に収録したく、アメリカ・カナダ賛美歌学会の事務局より、オーベルマン氏を紹介いただきました。
アルゼンチンの教会音楽家で、ラテンアメリカの教会音楽、賛美の発展のために、尽力されておられる方です。アルゼンチン改革派教会会長、作曲家、詩人、クレアルテ・ネットワーク・コーディネーターを務めておられます。
「だから今日希望がある」の賛美歌作者のご家族に連絡をとっていただき、この歌集で収録できるように、つないでくださいました。
加えて、アルゼンチンの歴史や、この曲のできた背景についてもご寄稿いただき、参考になることでしょう。
ヘラルド・オーベルマンさん

収録曲の『ミルク世チュクラナウチスリティ』を作詞・作曲されました。
この曲は、2000年YWCA憲法研究会のテーマソングとして創作された賛美歌で、題名となっている「ミルク世チュクラナウチスリティ」は沖縄の言葉で「平和な世界を作ろう、(みんなで)うちそろって」という意味です。
平良氏は、「これもさんびか」の賛美歌ネットワークメンバーでもあられ、様々な視点をテーマに、賛美歌を創作されてこられました。
コラムでは、「これもさんびか」ネットワークの活動についてもご紹介しています。
『みんなのさんびか』の次号歌集でも、平良氏の他の賛美歌をご紹介したく願っております。
平良愛香 さん
収録曲のご紹介
賛美歌18番「ドナ・ノービス・パーチェム」
この曲の伴奏音源をご紹介いたします。
